▼ これから描く世界はまさしくVIRTUAL WORLD ▼

1984年4月21日,TM NETWORKがシングル「金曜日のライオン」でデビュー。そして同年10月,日本のインターネットの起源となる学術ネットワーク「Japan University NETwork (JUNET)」が発足。TM NETWORKの活動の歴史も,アナログからデジタルへの過渡期において常に最先端技術を取り入れたものであった。

1991年4月20・21日,小室哲哉はソロライブ「SPACE WORLD」を開催し「Think Of Earth」を披露。同年8月,世界初のウェブサイトが誕生。

1994年5月19日,TMNプロジェクト終了,そして同年10月にはJUNETが終了。インターネットは,学術ネットワークから商用ネットワークへと移行し,小室哲哉は音楽プロデューサーとしての活動を本格化させた。

1995年11月22日,小室哲哉の公式ウェブサイト「Planet TK」が試験運用を開始。そして,12月26日にサーバをサンディエゴに移し,本格的な運用が開始された。まだインターネット回線が遅い時代,ワイヤーフレームの画面が先に読み込まれ,ゆっくりと,太陽系をモチーフに,小室ファミリーのそれぞれのアーティストのPlanetにリンクするホームページが姿を表す。全て読み込まれた画面では,MIDI音源による「Think of Earth」が流れた。YAMAHAのプラグイン「MID PLUG」により演奏されるXG音源のエレピの音は,まさにメタバースの時代が到来することを予感させた。

1996年夏,日本における音楽配信がPlanet TKから始まった。NTTヒューマンインターフェース研究所が開発したデータ圧縮技術「TwinVQ」と,当時普及しつつあったISDN回線を通して,小室ファミリーの最新曲を聴くことができた。

1996年12月31日,オンラインイベント「TK Trillion Net」を開催。1997年1月1日にかけての六本木ヴェルファーレでのカウントダウンライブの模様がkomuro.netを通して配信され,「こねっと・プラン」のチャリティソング「YOU ARE THE ONE」が披露された。そのシステムの開発は,当時オン・ザ・エッジの堀江貴文氏が手がけていた。

2000年7月,rojam.comがオープン。CLICK AUDIONによるアーティストの発掘,TM NETWORKやKiss Destinationの楽曲を配信・eコマースにより販売するなど,実験的な試みを中国・香港・台湾・日本などで行った。TM NETWORKのシングル「MESSaGE」は,TM-Internet-work構想を具現化したものであった。

2005年8月4日,黒船来航。iTunes Music Storeが日本でオープンし,globeのオリジナルプレイリストによるアルバムがリリースされ,本格的な音楽配信時代の始まりを告げた。それに先行し,6月には「HD Sound Lab.」を設立し,ハイレゾ音源の配信を実験的に開始した。

2011年6月13日,ネット世界が小室哲哉に釘付けに。宇川直宏氏が主催するUSTREAMでのライブストリーミング番組「DOMMUNE」において,小室哲哉の流血しながらの渾身のプレイを,2時間で延べ140,000人以上(最大同時27,000人)が目撃。配信ライブの新しい在り方を自ら示した。

2021年12月,ウェブ3.0時代を見据えNFT作品を公開。小室哲哉が「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2021」で即興制作した音源は,『Hills Roppongi』としてNFT化された。

このサイトでは,次世代通信プロトコル「IPFS」を用いて,『Hills Roppongi』から「#4」を公開する。